※無機化学や電気分解の分野で使います。
※化学基礎しか使わない人は必須ではありません。興味があればどうぞ。
液性によって変化する反応
まずは液性によって変化する反応を覚えましょう。下の①~④です。
① 過マンガン酸カリウム(酸化剤としての反応)
② 過酸化水素(酸化剤としての反応)
③ 水素の生成(電気分解における陰極での反応)
④ 酸素の生成(電気分解における陽極での反応)
覚える手順
丸覚えはめちゃくちゃしんどいので、覚えることは最小限に・自分で作れるようにしておきましょう。おそらく次の手順が一番楽です。
それでは次から考え方を見ていきましょう。これを見れば自力で半反応式を作れるはずです!
①過マンガン酸カリウム
<酸性条件>
※基本中の基本なので飛ばさせてください。
<塩基性条件>
(1)反応前:MnO4– 反応後:MnO2
(2)いつも通り半反応式を作ります。
MnO4– + 4H+ + 3e– → MnO2 + 2H2O
(3)条件に合うように調整
まず左辺の「4H+」がおかしい。塩基性なので「H+」なんて存在しません。
こういう時は両辺に「OH-」を足して「H2O」を作ります。今回は「4H+」を「4H2O」にするために「4OH–」を足しましょう。すると下のようになります。
MnO4– + 4H2O + 3e– → MnO2 + 2H2O + 4OH–
この式もちょっとおかしいですね。
そうです!両辺に水(H2O)があります!
両辺、水を2つ消して完成です。
MnO4– + 2H2O + 3e– → MnO2 + 4OH–
②過酸化水素
答えから書くと下の通りです。
<酸性条件>
H2O2 + 2H+ + 2e– → 2H2O
<塩基性条件>
H2O2 + 2e– → 2OH–
これは酸性条件の式の両辺に「2OH–」を足すとできるはずです。
③④電気分解における反応
こちらは電気分解の章でやっていきます。↓
5-1 酸性条件と塩基性条件での半反応式の覚え方を教えてください。<電気分解編>
以上です。分からないことがあればコメントで質問してください。
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